「第2回 日本建築士会連合 建築作品賞」で、
「丹生川の古民家」がリノベーション部門で奨励賞とU40賞をいただきました。
設計から考えるとずいぶん経ちましたが、ご協力いただいた関係者皆さまありがとうございました。
よろしければ、下記リンクご覧下さい。
コンテストの現地審査に来ていただけることになり、高山へ。
今回は攻めの姿勢でと色々用意してのぞみましたが、窓外から聞こえてくる川音にみんなで耳を澄ましたり、ほっこりでした。
学生時代からお世話になっている施主の美味しい手料理をご馳走になっていると、一回生の春に彼女の下宿先の本棚に佐藤さとるさんのコルボックルシリーズが並んでいて、友達になれるかもと思ったのを思いだしました。
応募にあたって、作品の説明に加え、ここ2年ほど考えていたことを簡単にまとめました。
竣工して2年が過ぎ、少しずつ家具や備品が増え、木部にも艶が出てきました。
薪ボイラー・薪ストーブの熱源である木材の調達と生活での消費のバランスもうまくいっているようです。
写真更新しました。ぜひご覧ください。
さて、写真撮影第三段!行ってきました高山~
撮影は笹の倉舎さん。今年は梅雨入りが早かったこともあり、お天気がギリギリまでやきもきしましたが、丁度良いくらいに晴れて無事撮影できました。 遠方ということで、内覧会もできなかったので、(笹倉)ご夫妻に見て頂いて、喜んで頂けたので、一つ自信につながりました。
住宅は写真でしか多くの方に見て頂ける機会をなかなかもてないので、コンセプトの共有を試みてみたり、現場でもここはこういうところを見せたかったなどご説明して、それならこう撮るかなどの掛け合いで作っています。おもしろいのは、人の視覚はかなり頭で補正されて認識されているということがわかるとき。カメラで機械的に撮ると内装材の影響等で結構染まっていても、私たちはクリアの色で認識していたり、人の視野は見やすい部分とその周辺で空間をとらえていますが、それを二次元の絵にするとどうなるのか。デジカメで画期的だったのは編集により暗い部屋と明るい外部が一枚にまとまるようになったことですかね。アナログの頃は庭が明るいと部屋が真っ暗に映ってしまうので、コントラストを少しでも緩和するため、煌々と部屋の電気をつけてを調整しているようでしたが、実際の生活では明るい部屋で照明を煌々とつける必要がないので、なんだかな―と思ってました。機械だとついていけないコントラストも私たちは頭の中で部屋内の情報と屋外の情報をとらえて瞬時に合成しているのかもしれませんね。そういう普段私たちが頭の中で処理している調整を現場で撮った写真をもとに、認識に近い形に磨き上げて下さいます。
「丹生川の古民家」を雑誌で取り上げていただけることになり、久々高山へ。
前日入りし、お掃除を手伝い、夜はお世話になった監督さんも呼んで、みんなで美味しい手作りピザとビール。保留になっていたソファも仕上げて下さって、子供たちも大喜び。
「第三回 炭火・ほのおのあるくらし デザインコンテスト」で、
「丹生川の古民家」が伊勢市長賞をいただきました。
施主であり、多く施工して下さった久米製作所の久米さん、土壁の施工方法や古民家での納め方を研究し、
古民家という個性的な材料の集合体とねばり強く向き合い施工下さった丸設計室の丸田さんと関連業者の方々、ありがとうございました!
この建物は循環型の生活をしたいという建主の強い想いにより実現していきました。
街中に住んでいると、みんなで共有しやすいという反面、自然に還っていくものまで、ゴミとして捨てるしか方法がないことも多く、土が近い環境に憧れます。物が必要な時からいらなくなる時まで、最後まで責任をとる覚悟がこれからの私たちには求められるのではないでしょうか。
お引越しをされ、少し落ちつかれたということで、撮影にお伺いしました。
なかなか設計した住宅に泊まれる機会はないのですが、ご厚意で1泊させていただけることに。
1泊目は夕方到着して、少し撮影して、終了。
薪ボイラーで炊いたお湯でお風呂に入らせていただきました。
そのあとは、ホカホカにあったまった体で後ろから薪ストーブに温められながら、美味しいご飯をごちそうになっているとすぐに眠くなってしまいそうでした。
次の日は早起きして近所を散歩し、朝から撮影。
朝は雲が多いなと待っていると、日が昇るとともにみるみる晴れてきて、光が少し強くなりすぎた反省もありますが、とりあえず、私の力量で撮りました。
最後はお近くのママカフェ(なぜか赤ちゃんを連れた女性ばかりのカフェ)で
サバディン(沼津産)サンドをいただき、お土産にもサバディン缶2つ。
お施主さんが美味しいものを良く知っている、はたまたお料理上手なのか、魚に、野菜に食べ物の美味しい高山です。
この先はソファなど家具を作りたしていって下さるご予定とのこと。
写真はまだ未完の部分もありますが一旦アップできればと思います。
9月末におおよそ出来上がり、お引越し。
設計前から用意してあったお気に入りの薪ストーブも一番のりでお引越し。
このあとは若干残った施主施工部分を住みながら作っていっていただく予定です。
大工さんがじっくり取り組んだ半年。
ほぼ木工事が完了しました。
このあとは家具職人である建主のプロのDIY。
梅雨の様子を見ながら、内部の土壁塗りに入っていきます。
年明けから本格的に始まった丹生川の古民家。
あちこち向いた構造材相手に外回りもほぼ木製建具。
なかなかねばり強い対応が必要に予測していましたが、効率の良い施工で、急ピッチで進んでいます。
現場から遠い私をお気遣いいただいて、時より現場から写真のお便りが届きます。
冬の高山へ。
土地の問題をクリアしていよいよ着工します!
土地の問題とは、敷地は実質的には公道よりアクセスできるのですが、その広大な敷地に市の土地が挟まっていて、公図上、接道を妨げていました。
その土地を市から買い取る作業を進めること数か月、ようやく着工にこぎつけました。
その間に一つ嬉しいことが。
春から少しずつ大きくなっていた奥様のお腹。
そのお腹から女の子が生まれてきました。おめでとうございます。
打ち合わせ中にみるみる雪が降ってきて、すっかり雪景色。
春までじっくり大工さんが向き合われる予定です。
外廻りの開口部はほとんど木製建具、プラスターボード(壁下地の石膏ボード)は使わず左官仕事で壁を作りたい、
合板はできるだけ使わない、断熱材は羊毛、薪ストーブ2つ、薪ボイラーでお湯をわかそう!
建築解体後もできるだけ土に還ってしまうようなもので構成し、循環型の生活を!
という施主のご要望を叶えるべく、図面を描き上げたものの、今の時代そういう昔はあたりまえだったものが高級品で、、
ようやくお見積書が上がってきました。
どんな価格帯でも大概ここは山場になり、鬼となった私がばっさりばっさり、
建主の夢を切っていく‥
恐ろしく聞こえるかもしれませんが、本当に自分たちに必要なものを
見つめ直す良い機会でもあると思います。
もうここだけはゆずれない!くらい絞った方が好きだなと思ってしまう私は
やっぱり鬼なのでしょうか?
ワッショーイ!!
古民家の古い構造とにらめっこの日々を経て、長らくお待たせしてしまったのですが、
ようやく図面を描き上げ、すっかり雪解けした高山にお邪魔しました。
丹生川の古民家の実施設計をしております。
改修はゼロからではなく、途中から作るので、新築よりも簡単に考えられることもありますが、
新築よりも不明確なことが多く、その部分で悩んでしまったり、なかなか難しいところもあります。
何もないところに作るのではなく、あるものに対してどう答えるか、どうすると魅力をひきだしつつ、
性能をあげていけるか、を考える必要があります。
まずは、軸組(構造の立面図)を各部屋描きだし、それを写真と見合わせながら、
「この天井は見せたいな」「ここは新しい感じ」
「馬小屋部分の構造は馬小屋感あるなぁ~」
などなど考えながら、古い構造に肉付けしていきます。
先行して始まった屋根工事の様子を施主のご主人が送って下さいました。
その写真からご主人の喜びが伝わってくるようで、皆さんにもそのおすそ分けです。
雨仕舞が悪いので、屋根だけやってしまいたいという施工者のご意向で、
雪の合間を見て、屋根板金工事に入ってくださいました。
マイコプラズマ、ロタ・・流行りのフルコースで5歳のお誕生日前に鍛えられた娘。
一か月近くかかりましたが、元気なって良かった。
お休み中の娘の横で模型を作り、再び高山へ行ってきました。
現状、延床45坪ほどの平屋を、若世帯の新居兼親世帯のセカンドハウスとして、改修予定です。
古民家改修のお話で、駅弁を買い込み、ワイドビュー飛騨に乗り込み、いざ高山へ!
10年ぶりくらいの高山でしたが、最近きれいになったところのことで、
駅舎も立派になって観光に力を入れていることが伺えました。
さて、敷地は国道からすこし入り、集落内の水路をこえると・・・というロケーションで、
小八賀川という川を望めるような段丘の部分にあり、北側が斜面。
南北から水の音が聞こえました。
敷地内には主屋、板倉、水廻りを含んだ元馬小屋、倉庫が建っています。
雪の多い地域でしばらく放置してしまっていたこともあり、主に屋根に傷みがありました。
その中のまずは居住部分となる主屋から手を入れようということで、
既に状況を調査の上、耐震改修を進めている段階でした。
建物は主に明治期のものということです。