豊島美術館

豊島美術館に行ってきました。

 

アプローチは島を体感するようなランドスケープで、

島の景色に目をやりながら道中を楽しんでいくと体がそこにだんだん馴染んでいくようで、

そうこうしているうちに森のなかに雫型の建物が見えてきました。

 

中は外気と繋がっていますが、安定していてひんやり。

 

床には無数の雫が広がっていて、皆さん誰から言われたわけでもないのに、

光庭に向かって放射状に思い思いの場所を見つけていました。

 

ゴロンと横になって、水の様子を見ながら、島の風に吹かれていると

大勢いらしゃるのですが、だんだん1人に戻っていくようでした。

 

面白かったのは、光庭には自由に行き来できるようになっていますが、

ほとんどの方はその光の中には入ろうとせず、何か神聖なもののように

遠くから眺めているだけでした。

(大勢が見ている中、陽光のスポットライトを浴びるようになることが恥ずかしいからということもあると思います)

 

普段あまりにも追い込まれると、一体何をしたくて、この仕事をしているんだろうと

思うときがありますが、簡単に言うと、

 

・ここはいいところだ

・あなたが居てくれて良かった

 

その二言を体現したくてやっているのかななどと思いながら、その気持ちも蝉の声の中へ消えていきました。