平野神社(巴)

建主との待ち合わせの時間まで少し時間があったので、

「よし!縁起もかついで土地の氏神さまに挨拶に行っておこう。」と

平野神社にお参りに行ってみました。

下の写真はまだ春先だったと思うのですが、敷地内には桜がたくさん植えられていて、

桜の季節はきれいなんだろうなぁと境内を進むと、大きな楠のご神木がありました。

健康祈願して、ご神木をぐるっと一回りして下さい。というような内容が書いてあったので、

ぐるりとまわり、元気をもらいました。

ギュッとしようとしても全然手が回らないような大きな木で、回っていると、

上はもっさりとした楠の大きな屋根、体の半分はどっしりとした木の感覚が触り、

その反対側は何もないので、境内の様子がぐるっと見渡せるのですが、

この感覚って安心感があり、なおかつ解放感あるなぁと体にインプット。

 

 


 

その感覚をなんとかアウトプットしたくて、あれこれ考えていたのですが、

ようやく形になりました。

 

個室や水まわりなど比較的壁の多い棟に開放的な方形のLDKがくっつく形。

方形に食い込んでいる個室棟の壁沿いをぐるっと歩けるようになっています。

そして、その外側には庭を見渡せるL字の横長窓をもったLDK。

どうですかね?自分的には上記の体験に近づけたつもりなのですが。

 

 

今回のメインのお楽しみは南庭だったので、北側の通りからまったく見えないのではなく、

ちょっと気配みたいなものは通りまでおすそ分けするような感じにしたく、

東側に南北をつなぐ小路は最初からとりたいなぁと思っていました。それに加え、2階を西寄せにしてみました。

(そうすることで小路に面している部分が1階建ての部分になり、小路を歩いたときの圧迫感が多少ましです。)

間口いっぱいに2階建を見せるような形状も考えたのですが、通りから見た時に

なんか妙に立派みたいな感じであまり好きになれず、結局この形に落ち着きました。

 

 

北(上)側道路。南北に長~い敷地。
北(上)側道路。南北に長~い敷地。
南側立面
南側立面

下屋をとると、こういう構成になっています。
下屋をとると、こういう構成になっています。
北側立面
北側立面

長くお時間いただいてしまったのですが、そんな感じでテトリスははまり、

建主にもようやく気に入っていただくことが出来ました。

途中、焦れば焦るほど、千恵の輪みたいにぐちゃぐちゃになってしまいそうでしたが、

粘って良かったです。

渦中に居るときは解けるのだろうかと心配でしたが、設計ってそういう仕事なんですかね。

 

 

そんなわけで方針が固まり、基本設計に入っていきます。