形になるまで(ひみつの花園)

先日打ち合わせにお伺いしました。ようやく方針を共有でき、これまでのまとめ。

名前はとりあえず、通りからは見えないプライベートなお庭を中心に展開するということで、

「ひみつの花園」。規模は30坪ほどの木造2階建ての予定です。

左からA案、「暑い!」と一刀両断。

日差しが強く、温暖な地域なので、南向きのガラス張りの吹き抜けは控えたいとご指摘ありました。

B案、C案、やっぱりB案?ひらめいた!E案!‥やっぱりF?違うやっぱりE案!

そんな感じで、大まかな目標形状は敷地と施主の要望からぼんやりとあるのですが、

びしっとくるにはやはり試行錯誤が必要です。

B案(左)とE案(右)の比較
B案(左)とE案(右)の比較

南側には小さいお庭を作って、それを囲むコートハウスのようにしたいというご希望がありました。

東側隣家は建て込んでいて、西側隣家は南側に大きな庭をとってあるので、

敷地から見ると南西は開けています。

庭の位置は迷わず決まったのですが、なかなか形状に迷いました。

当初、コートハウスといえば、中庭を開口部で囲み、2方から出られるようにして‥と考えていたのですが、

どうも小さな庭が庇でどんどん狭くなってしまうこと、また日差しの強い地域なので西日を強く受ける位置に

居室をもってくると暑そうで、どうもしっくりきませんでした。(写真、左:B案)

そこで、西日をしっかり受ける壁を南側へ延ばし、その壁で受けた光をマイルドにして

室内に引きこんではどうかと考えました。(写真、右:E案)

東側が水廻りや玄関、

西側はI型の一つながりの空間になっていて、南から庭・デッキスペース・

大きな本棚付のLD・和室が入り、

庭と階段の吹き抜けが上下階をつなぐ構成です。

敷地の南北に長いという特徴をどうにか長所として、取り入れられないかと

考えていたのですが、ようやく敷地の特徴である南北の奥行感が出せたかなと思います。

今回は間接光というテーマとあとはいくつか西日を好きになってもらう仕掛けをつくれないかと

考えています。

庭に延ばした左手で西日を抱っこして引き入れる。天井と壁で奥まで奥まで。

その帰りに京阪電車の吊広告。

川の流れに沿って開発している京阪沿線の広告が素敵でした。